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神棚にまつわる豆知識

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    神棚の正しい設置場所とは?初心者が避けたい5つのNGポイント

    日本の伝統的な信仰である神道において、神棚は家庭や職場で神様をお祀りするための大切な場所です。神棚を通して神様に日々の感謝を伝えたり、家内安全、無病息災、商売繁盛などを願うことができます。最近では、和の文化を大切にする風潮の中で、再び神棚を設置する人が増えてきています。

    とはいえ、現代の住宅事情や生活スタイルの変化によって、神棚をどこにどう設置すべきか迷う人も多いのが現実です。「なんとなくで設置してしまった」「空いているスペースに置いただけ」というケースも少なくありません。

    実は、神棚には設置における基本的なルールやマナーがあり、それを知らずに設置してしまうと、せっかくの信仰心も十分に活かされず、逆に失礼にあたることもあるのです。

    この記事では、神棚の正しい設置場所の基本を解説した上で、初心者がやってしまいがちなNGポイントを5つに分けて詳しくご紹介します。はじめて神棚を設置する方や、見直しを検討している方にとって、実用的なガイドになるはずです。


    神棚の設置における基本的な考え方


    神棚の設置には、いくつかの基本的な考え方があります。これを踏まえておくことで、神様を敬い、より良い形で信仰を日常に取り入れることができます。

    1. 清浄な場所を選ぶ
       神道では「穢れ(けがれ)」を嫌うため、神棚を設置する場所は清潔で静かな空間が適しています。掃除がしやすく、汚れが溜まりにくい場所を選ぶようにしましょう。

    2. 高い位置に設置する
       神様は「見上げる存在」であるという考え方から、神棚は人の目線よりも高い位置に設置します。理想的なのは、床から約180〜200cm程度の高さで、拝礼の際に自然と顔を上げる位置です。

    3. 方角にも配慮する
       神棚の向きとしては、「南向き」または「東向き」が良いとされています。南向きは日当たりが良く、明るく温かい気が流れ込むため縁起が良いとされ、東向きは太陽が昇る方向であり、成長や発展を象徴します。

    4. 毎日手を合わせられる場所に
       神棚はお飾りとして置くのではなく、日々拝礼するものです。そのため、自然と朝や帰宅時に手を合わせやすい動線上に設置することが望ましいです。

    これらの基本を押さえたうえで、避けるべき設置場所を把握しておくことが大切です。次からは、初心者がついやってしまいがちなNGポイントを具体的に見ていきましょう。


    NGポイント①:トイレ・浴室など水回りの近くに設置する


    神棚を設置する上で、最も避けるべき場所のひとつがトイレや浴室といった水回りの近くです。これらの空間は、どうしても湿気がこもりやすく、衛生的にも不安があるため、神様をお迎えする場としてはふさわしくありません。

    特に注意したいのは、「トイレの真上に設置する」「浴室の隣の壁に取り付ける」などのケースです。間取りの都合で難しい場合でも、できる限り空間を区切る、神棚の背後に仕切り板を設置するなどの配慮をしましょう。

    また、洗面所やキッチンなども同様に水を多く使う場所ですので、神棚の設置は避けたほうが無難です。毎日お供え物をする際にも、濡れた手で触れないようにするなど、清浄さを保つ工夫が求められます。


    NGポイント②:人の動きが多く騒がしい場所に設置する


    神棚は、静かで落ち着いた場所に設置するのが理想です。リビングの中心、テレビの上、子どもがよく遊ぶスペースの近くなど、人の出入りが激しく騒音の多い場所は避けるようにしましょう。

    神様に祈りを捧げるためには、静寂の中で心を落ち着けることが大切です。常に賑やかで注意が散りやすい場所では、自然と拝礼の意識も薄れてしまいます。家族が多い家庭や小さなお子様がいる場合は、できるだけ人通りの少ない壁面や部屋の隅に設置すると良いでしょう。

    また、玄関のすぐそばも意外と避けたい場所です。出入りが頻繁なため、砂や埃がたまりやすく、落ち着いた空間を保つことが難しいためです。


    NGポイント③:目線より低い棚や床に設置してしまう


    神棚を低い位置に置いてしまうのも、初心者がやってしまいがちな失敗のひとつです。目線より低い場所に神様を祀ることは、神様を見下ろす形になってしまい、非常に失礼にあたります。

    また、床に直接置いたり、ローボードやテレビ台の上に設置するのも避けましょう。神棚はあくまでも「神様のお住まい」であり、その扱いには敬意をもって接する必要があります。

    もし、部屋の構造上どうしても高い場所に設置できない場合は、専用の棚板を取り付けたり、壁掛け式の神棚を活用するなどの工夫をしましょう。また、目線より上でも、脚立が必要なほど高すぎると掃除やお供えが疎かになるため、適度な高さを心がけてください。


    NGポイント④:直射日光や冷暖房の風が直接当たる場所に設置する


    一見すると日当たりの良い場所は縁起が良いように思えますが、神棚に直射日光が常に当たる場所は避けるべきです。神札(しんさつ)や紙製のお飾り、お供え物が日焼けし、劣化する原因になります。

    また、エアコンやヒーターの風が直接当たる位置も、神棚には不向きです。強い風はホコリを巻き上げたり、乾燥を引き起こすなど、神棚の環境を悪化させてしまいます。

    明るさは大切ですが、「常に直射日光が当たる場所」ではなく、「自然光が適度に入り、風通しが良い場所」がベストです。必要に応じて薄手のカーテンで光を調整する、エアコンの風向きを変更するなどの工夫も取り入れましょう。


    NGポイント⑤:収納棚の上や不安定な場所に設置する


    「スペースがないから」と収納棚や冷蔵庫の上に設置してしまう人もいますが、これはおすすめできません。これらの上は開閉や揺れが発生しやすく、神棚が不安定になりがちです。また、高さの確保はできても、足元が不安定だと事故の原因にもなります。

    さらに、そうした場所は掃除が行き届きにくく、お供えや神札の交換も億劫になりやすいです。神棚を設置する際は、必ず安定した棚板や、しっかりと固定された家具の上に置くようにしましょう。

    最近では、壁に直接取り付けるタイプの「壁掛け神棚」も多く販売されており、設置スペースに悩む方にはおすすめです。限られたスペースでも、正しい設置方法を選べば、きちんと神様をお祀りすることができます。


    神棚を設置した後に心がけたいこと


    神棚は「設置して終わり」ではありません。設置後も、神様に対する敬意を忘れず、以下のようなことを継続して行うことが大切です。


    ・ 毎日、手を合わせて感謝を伝える

    ・ 神札は1年に1回、新年や初詣の際に新しいものと交換する

    ・ お供え物(お米・お塩・お水など)は定期的に取り替える

    ・ 神棚周辺は常に清潔に保つ(ホコリをこまめに取り除く)

    ・ お正月や節目には、鏡餅や榊などを飾り、感謝を伝える


    こうした日々の積み重ねが、家内安全や運気向上にもつながっていくとされています。


    まとめ


    神棚の設置は、日本の伝統文化と精神性を日常に取り入れる素晴らしい方法です。しかしながら、正しい設置場所や扱い方を知らずに設置してしまうと、そのご利益を十分に得られないだけでなく、神様に対して失礼となることもあります。

    今回ご紹介した「初心者が避けたい5つのNGポイント」を参考に、改めて神棚の設置場所を見直してみてください。清浄で静かな空間、拝礼しやすい高さと位置、日々の感謝を込めたお供えと掃除——これらを意識することで、神棚は家族にとって心の拠り所となり、穏やかで安らぎのある暮らしへと導いてくれるはずです。

    神様とのつながりを大切に、今日からできることを一歩ずつ始めてみましょう。

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